早いもので2013年も半分が過ぎました。今年に入ってお気に入りのフラメンコとの出会いはありましたか?これからもフラメンコウォーカーのフラメンコ活が少しでもお役にたてれば幸いです。
フラメンコのアルテを計る明確な物差しはないので、誰がいい、悪いというのは言えません。一度や二度見ただけで「この人はこういう人」というのも危険な批評だと思います。ましてや皆さんが気軽にご自分の目で確かめることができないスペインのアーティストのこと。いくら勉強しても、アーティストと親しくなっても「フラメンコを理解しています」などとは言えない奥深い世界。少しでも理解度を上げて、分かりやすくお伝えするために、今まで仕事で関わったり、何度も公演に足を運んだアーティストを引き続きフォローアップすることも有効かと思い、今年で25回目を迎えるフランスのフェスティバル・インターナショナル・アルテ・フラメンコ、通称モン・デ・マルサンのフェスティバルにやってきました。
本日初日のこのフェスティバル。これから7日間にわたって豪華なプログラムによる公演とカンテ、ギター、バイレのクラス、そしてオフ・フェスティバルの企画が数多く予定されています。ここモン・デ・マルサンは、パリからボルドーへ、そして列車を乗り継いで一時間半。町の中心の広場に設置されたオープンスペースのフェスティバル本部には昼間閑散としていても販売物がそのまま置いてあるような平和な村です。報道参加のほとんどがフランスの機関で、外国からはスペインから数社とそして私、日本のみです。なんと日本からの参加は初めてとのこと。フランス語は残念ながらあいさつ程度しかできないので、どれだけ情報が集められるかわかりませんが、主要な公演の様子は掲載していきたいと思います。何より今回のこのフェスティバルに出演するアーティスト達は、以前に一緒に仕事をしたり、オフステージで話したことのある人が多いということで今回の来仏を決めたので、それぞれのアーティスト達の「今」をお伝えできればと思います。(写真左上:フェスティバル本部)
初日の今日は、これから午後6時よりオープニングセレモニーがあり、21時から5月に日本公演のあったマリア・パヘスの「ユートピア」。記者会見ではフランス語で応対して、通訳要らずだったマリア。そういえば、フラメンコアーティストの中にはフランスでの公演経験が多く、結構フランス語の分かる人がいます。スペイン国内では王立劇場など権威ある劇場での公演の実現まで時間がかかったフラメンコですが、海外では大劇場に迎えられ、パリのオペラ座でも公演されたことがあるのです。(右はプログラムより)
明日からのプログラムは下記の通り。日本ではまだまだフラメンコ=女性というイメージが強いようですが、このプログラム、主役のほとんどは男性アーティストです。
2日 ディエゴ・デル・モラオ(Diego del Morao)/ラ・モネタ(La Moneta)
3日 ディエゴ・アマドール(Diego Amador)&ドランテス(Dorantes)
4日 メルセデス・ルイス(Mercedez Ruiz)/エスペランサ・フェルナンデス(Esperanza Fernandez)&アルカンヘル(Arcangel)
5日 ホセ・バレンシア(Jose Valencia)&ペドロ・エル・グラナイーノ(Pedro El Granaino)/トマティート(Tomatito)
6日 ミシェル・ヴィジェルモス(フランスの俳優)&ドランテス(Dorantes)
7日 ファルキート(Farruquito)