梅雨の最中、とはいえ空梅雨気味の東京で、降るのか降らないのかはっきりしない微妙な天気の中、大勢の皆様にご来場いただき今年もフラメンコ・シティオ祭りは大盛況にて幕を閉じました。
シティオの本拠地が、中野スペースリンクに移ってから初の祭り開催。
スタッフも手探りしながらたどり着いた祭り当日となりました。
まずは、ご来場くださった皆様にお礼を申しあげます。
建物入り口から廊下に展開した、「スペインがいっぱい!シティオのマルシェ」では、スペイン食材&料理、フラメンコ衣装&小物、スペイン雑貨、スィーツやカフェ、占いの店等全12店が参加。ビル内の他のテナントさんにもご協力をいただきました。
一番乗りのお客様は、11時のオープン前から、ご来場。
時間丁度にマルシェがスタート。
普段は殺風景な廊下やエントランスエリアが、
見て楽しい買って楽しい、まさにマルシェ!な空間となって出現。
オープンとともにお客様が入場し、マルシェは少しずつ賑わっていきました。
「わぁ、かわいい!」「おいしそう!」そこここからお客様の声が。
朝一番で集合してのリハーサルから会場に缶詰状態になっていたシティオ塾の塾生出演者たちも、マルシェで小腹を満たしたり、髪飾りやイヤリングを買ってその場で着けて出演したりして、ずいぶん助けてもらいました(笑)。
でもこれって、パッと買えるお値段のものをたくさんご用意いただいていた証拠ですね!
イベント会場内も常にたくさんのお客様で席で埋まり、本当に感謝しております。
オープニングを飾った、「ファルーカ企画・男子と踊ろう!セビジャーナス」では、スペシャルゲストのアントニオ小林さんが、汗だくになりながらも終始笑顔で参加者の皆さんと次々に踊ってくださいました。
1部2部30分ずつ2回も、疲れた顔も見せずに爽やかさ全開でいられるなんて、さすが王子!!
他にも、ジャマキートファミリーの若さ溢れる次男・海(カイ)さんや、踊れる男子の皆さん多数ご参加くださり、フラメンカたちも大喜びでした。
「ロイド歌おう!タンゴ」「ダンサーのためのメンテナンス講座~ヨガとセルフ整体~」この3つの体験系企画も、とっても盛り上がりました。
「ロイドと歌おう」では、ここで取り組んだタンゴを、2部の最後の「ロイド・ミニライブ」で、実際に一緒に歌ってしまうという離れ技まで、皆さんやってのけてしまわれました。
「難しい」と、敷居の高いカンテの第一歩を、「楽しい」「以外に歌えるじゃん!」から踏み出せたこの日の皆さん、超ラッキー体験でした。
トークライブの後に行われた、「ヨガ」と「セルフ整体」は、座りっぱなしで少し硬くなった身体をほぐすのにも役立った模様。
あまり広くない会場ゆえの良さか、アットホームな雰囲気で、皆さんリラックスして参加してくださっていました。
また、「高橋英子さんのグラナダのタンゴのお話」と「大沼由紀さんのへレスのブレリアのお話」は、お二人それぞれの語り口から内容まで、期待以上にこのお二人ならではの時間となりました。先だって公開された映画「サクロモンテの丘」を引き合いに出しながら、ご自身のグラナダ経験を率直に語ってくださった英子さん。フラメンコと真摯に向き合う姿勢のままに、説得力溢れる言葉で語られた由紀さん。短い時間だったのがとても残念! 単独企画でお話伺える機会が欲しい!
この方ならでは、と言えば「濱田吾愛さんのフラメンコ初めて物語〜貴重映像・音源とともに」も、他では聞けないお話盛りだくさんでした。カセットでしか残っていない音源なども登場し、客席の皆さんの頷き度で言えば、この祭りの中でピカイチの企画でした!
それから、シティオ塾塾生によるパフォーマンス。どのクラスも少人数で、楽しく且つじっくりとフラメンコに向き合っているシティオ塾。どのクラスもいわゆる踊りのクラスではないので、いってみれば派手さには欠けますが、その分,会場のお客様と一緒に盛り上がれる工夫をして、少しの時間、クラスの成果を発揮する場となりました。初めて臨んだ前回よりも、お互いを助け合い、気持ちを合わせてフラメンコのコンパスを作り出す、そんな気持ちはちょっと成長していたようです。パフォーマンスを見て、シティオ塾に入会してくださった方も!
そして、祭りの音楽面を支えてくださったアルティスタの皆さんも、1部から3部まで、八面六臂の大活躍でした。
フラメンコロイドの松村哲志さん、高橋愛夜さん、あべまことさんは、お互いのクラスの伴奏やパルマにも、自身のクラスの生徒を伴って援軍として参加して出ずっぱり。しかもご自身のミニライブでも、お客様を巻き込んで、大いに会場盛り上げてくださいました。
ご自身の大きなコーナーが控える中、濱田吾愛さんも、自ら先頭に立ってのクラス生の発表、さらにギタリストの小倉誠司さんとともに、急遽駆り出された「男子と踊ろうセビジャーナス!」の演奏にもお付き合いくださいました。小倉さんは、マルシェの飲食コーナーの一角で、来場者の方々とテーブルを囲み、合間の時間もギタ-を持ち続けておられました。
祭りのラストを飾ったのは、第3部の「Fiesta de Acustica 〜踊ろう!歌おう!弾こう! con artistas」。満場のお客様で埋め尽くされる中、濱田吾愛さんと小倉誠司さんのリードでセビジャーナスを踊り、タンゴを歌いつないでスタート。エントリー参加の皆さんのカンテやバイレへと続き、遊びに来てくださったアルティスタの方々(三澤勝弘さん敦子さんご夫妻、山本海さん)も参加してくださり、なんと三澤夫妻のサプライズズ演奏も。そして最後はやっぱりブレリア。フラメンコロイドのナビゲートで、参加者がひとつになって踊りつないでフィナーレ。パルマやハレオのみで参加してくださった方々ももちろんたくさんいましたが、プロもアマも習熟レベルも関係なく、参加者は一つの輪になってフラメンコな時間を楽しみました。
「自ら楽しむべし!」というフラメンコの味わい方の基本(の、ひとつ)を胸に、なんとかゴールしました2回目のフラメンコ・シティオ祭り。
次回も、もちろん今回以上に、スタッフはもとより、お客様もどんどん輪の中に飛び込んでフラメンコな時間を一緒に作れるような祭りにしたいと思います。
他にはない、フラメンコ・フェスな形が見えてきた今回。シティオ祭りの今後に、乞うご期待!です。