Hola!
メノルカ島から、こんにちは！
この島には、へレスからバレンシアまで車で約９時間、
さらにフェリーで一泊というルートでやってきた。
飛行機もあるのだけど、
私たちは荷物をこれでもかというくらい詰め込んだワゴン車で来たので船旅を選んだ。

私たちを最初に待っていたのは
改装工事のラストスパート仕事。
去年の夏に見つけた何もない四角いスペース。
住まいにするにはとても小さいけれど、
地中海が真正面に見えるのが魅力的！

天井に水漏れが跡があるから、ハンマーで全部たたき壊したところ（去年）。

さて、
文字通り山のような荷物を車から降ろして、リフォーム仕事に取りかかる。
（冬の間、パートナーの二コラが一人でここににやってきて工事を進めていたから、基本的な工程は終わっていた）

だけど、まだまだやることいっぱい。

毎日二人で１２時間労働を約３週間。
やっとテラスに日よけを取り付けるところまできたところ。

そして１か月後、ついに完成！

海に沈む夕陽を見ながらの夕食。達成感も一緒に味わう。
これからが私たちのバケーションの始まり始まりだ！

この島にいる間の私の目標は、
スローフラメンコをより深めること。
スローの感覚をいつでもどこでも感じ取れるよう練習すること。
もうちょっと具体的に言うと、
ドゥエンデの感覚を捕まえること（うわ、難しい！）。
もしそれが出来たら、それをいつでも感じられるようにすること（超難題！）。
ちなみに、私的なドゥエンデの解釈とは、
宇宙エネルギー（または超自然、絶対意識、大いなるもの、神、など）と繋がって、自分とそれが一体化した状態のこと。
（フラメンコの世界ではドウエンデと呼ばれているけど、他の世界ではきっとそれぞれに違う言い方があるよね）
スローフラメンコでは、
別にステージに上がる必要もないし、またそれが目的でもないから、
人生舞台の中でドゥエンデを探すことになる。
私自身もまだスローフラメンコ初級練習生なので、
知ったようなことは言えないのだけれど。。。。
ドゥエンデって、
猛烈サパテアードの末の無思考状態で現れたりするかもしれないけど、
逆に完全リラックス、完全脱力状態でも出てくるのでないかと推測しているのだ。
これは、フラメンコにスローというフレーズをくっつけ始めたときからの
私の予測なんだけどね。
今までには、
自家菜園の草刈りを何時間もしたときとか、
天然酵母パンをコネコネしてるときとかにちょこっと感じたりした。
だけど、スローライフin地方都市へレスとはいえ
町での生活はなんだかんだとそれなりにせわしなく、
気がつくと、昨日と明日の事ばかりを心配していて、
スローライフの醍醐味である「今、ここ」に居ることを忘れてしまっている。
これじゃあ、スローフラメンコに変えた意味がないじゃないか！
そして、
こんなときだからこそ（スロフラ的な停滞期）
この島生活４か月間はチャンスだ！
ってことで工事も終わったことだし、
７月に入ってからは１０日間のジュース断食、
毎朝５時半起きしてヨガと瞑想という、スロフラ自主練を開始した。
始めてみると、かなり大量の不要物を抱えている自分に改めて気づく。
エゴ、執着、プライド、独占欲、物欲、競争心、闘争心、憎悪、不安、恐怖心、
そして溜まった贅肉たち（笑）。
でもまあ、これらってけっこうフラメンコっぽいんだけどね。
だけど私は、真逆（？）からフラメンコを深めることにしてるので、
スピードではなくスロー
強さではなく脱力
凝縮ではなく解放
溜めるのはなく流す
スタジオ練習ではなくスタジオ外練習
独占ではなく共有
夜型ではなく朝型
酒タバコではなくノンアルコールにノンスモーキング
肉食ではなく菜食
ヒターノを見るのではなく人間を見る
プロではなくアマチュア
教わるのではなく教えあう
「こんなのは全然フラメンコっぽくなーい！」
と思う人がほとんどでしょうが、
「いいんです！（とスロフラ提唱者の私が断言）」
マイナー路線を地道に行くのがスロフラなんです。
別に誰に見せるわけでもなし。
ただ、自分だけで密かに「私けっこういいかも、ふふふ」
って思える瞬間が日常生活に増えていくことがスロフラの魅力。
そしてさらに、
ご飯食べながら、
自転車乗りながら、
トイレで用足しながら
ドウエンデなんかが来ちゃったもんなら他に何が必要？
「私なんて日常でいつもドゥエンデよ！」
は最上級者レベルなので、訓練と忍耐がかなり要求されることでしょう。
だけど、ごめんなさい。
私は練習始めてまだ３週間ばかりなので、到達するまでの秘訣などはアドバイス出来ず。
言えることは、
「よかったら一緒にやらない？」

家の前の海でギターを弾く二コラ。