pacoomenaje1.JPGのサムネイル画像のサムネイル画像5月21日、セルバンテス文化センター東京―で、パコ・デ・ルシア追悼の集いが行われた。
この日の企画を取りまとめたのは、音楽評論家の高場将美さん。高場さんは、パコの日本公演にはほとんど同行されており、おそらくパコが最も親しく、また信頼していた日本のフラメンコ人のひとり。
会は、そんな高場さんと、やはりパコと長年にわたり親交のあったギタリストの鈴木英夫さんんによる「パコの思い出話」と、パコをリスペクトする13人(12組)のプロ―アマまじえたギタリストたちの演奏との2部構成で行われた。


パコがフラメンコの歴史に刻んだその功績は、だれもが認めるものだろう。パコ以降のギタリストでパコの影響をうけなかった人はいないと言っても過言ではない。それを証明するかのごとく、年代も個性も様々なギタリストたちがこの日一堂に会した。パコ以降の潮流とは一線を画した、保守本流的存在のエンリケ坂井さんや俵英三さんの姿もそこにあった。会場を見渡せば、「パコ以降のフラメンコはよくわからない」と日ごろ口にしているオールドファンの顔もそこここにあった。出演したギタリストたちはそれぞれ、演奏の前に自身のパコへの思いを語り、その思いを一曲に託して演奏した。
出演者と演奏曲は以下の通り。
阿久津裕菜さん 「祭りの日のショール」
岩田淳一さん 「タランタス」
池川兄弟 「ロス・ピナレス」
栗原武啓さん 「ブレリア」
若林雅人さん- 「ソレア」
木南利夫さん- 「グラナイーナ」
瀬田彰さん「サルサモーラ」
高橋 紀博さん 「漆」
俵英三さん 「シギリージャ」
エンリケ坂井さん 「ソレア」
-鈴木英夫さん(高橋秀男さんとのデユオ)「ファルーカ」
高橋 秀男さん(池川兄弟とのトリオ)「ふた筋の川」
pacoomenaje2.JPG
パコへのリスペクトとアフィシオンに溢れた
温かい時間が静かに流れていった。
出演者も客席の一人一人も皆、「パコ、りがとう!」とつぶやいていたと思う。
幾たびか、パコを取材したことがある。パコはいつも飛びきりの紳士でユーモアたっぷりの粋な人だった。そして、「世界のパコ」「フラメンコの神様パコ」は、はるか東の果てのこの日本への目配りを欠かさない人でもあった。日本に大勢のファンがいることを、そこでの自分の仕事を、彼はきっちりと認識していたのだ。私は、仕事上のある失敗からそのことを伺い知ったのだが、パコの人間性にじかに触れることができた貴重な記憶となった。
パコ・デ・ルシアを失ったフラメンコの痛手は計り知れないほど大きい。
パコの仕事はあまりに偉大すぎて、パコの存在はあまりに大きすぎて、
その後を受け継ぐパコの後継者は、残念ながらいまだ現れていない。
パコ、やっぱりあなたは逝くのが早すぎたよ。
あなたが創った音楽のように、
あなたは人生を疾走した。淀むことなく駆け抜けて行った。
あぁ、永遠なるパコに.合掌。

3つの壁の乗り越え方

【フラメンコに行き詰まりを感じている方へ】

フラメンコ(カンテ/踊り/ギター/他)が難しい...
先行きが見えない...
壁を感じている...