ギタープロジェクトを始め、別府でのレッスンを決めてから地元の新聞に小さな広告を出した。
その翌日だったか、携帯が鳴る。
年配の男性の声で「あの、新聞見たんやけど...」
聞けば独学でフラメンコギターを勉強されている経験者の方らしい。


レッスンは初心者対象なので易しく感じられるとは思いますが、一度体験参加されてみますか?とお誘いしたら「まぁ、とりあえずそこに行ってみますわ。」と男性。
場所など説明したりのやり取りの後電話を切る。
と、ふと気づいた。1月に石塚隆充氏&智詠氏を招いた鉄輪のコンサートの時も新聞を見てお電話くださった方だ!コンサートの後、智詠さんとお話してた。
レッスンにいらして頂いた後、受講して頂いた皆さんを少し御引き留めしてフラメンコギターに興味を持ったきっかけなどうかがうと、そのUさんはなんと50年前からフラメンコギターに魅せられて、楽譜を取り寄せたりしながら独学されて来たとの事。「仲間がいなくてさびしいもんでね。」とおっしゃった言葉に胸がズキンとした。野崎先生に色んな質問をしながらニコニコと色んなお話をしてくださったのが印象的だった。
翌日、フラメンコ仲間、バイラオーラの福山奈穂美さんの凱旋ライブの応援で奄美大島へ。(ライブは奄美の島唄も交えて本当に素晴らしかった。これについては個人ブログ マキログ◎Plantacon に書いてますのでよかったら読んでみてくださいませ)
ライブを盛り上げてくださった福山さんの同級生に交じって少し年配に見える方がいらしたので、てっきり高校の先生かと思いながら同席した。と、同級生の方の叔父さんでライブ当日に偶然、フラメンコがある事を知り、立ち見も構わず来たのだそうだ。一番前の席で熱心にスケッチしていたのはギタリストの姿。「もう50年も前にね、フラメンコギターいいなぁ、って思ってね。ギターを買ってやっていたんですよ。楽譜がないからレコード聞いてね、怖いもん知らずだから何もわからんのにコンクール出てみたりね。いやぁ、でも本物見てこんなに親指が大切やったんやね。やっと見れて感動でした。」
去年から色んなきっかけが重なって、自分が何もわからないフラメンコギターの事を始めた。
でも始めてみて、やっぱりこれは何かのご縁、やるべくしてやっている事なのだな、って思う。
50年前に手探りしながらひとりでフラメンコギターを奏でていた方に、2日間連続で出会う。
ずっとひとりで温めていた想いが溢れて、饒舌に流れ出すその話は、まだ私が生まれていない頃から続いてきたフラメンコへの憧れ。愛情。
出会いは神様からの贈り物。奄美ではそんな風に言うのだそうだ。
今回の福山奈穂美さんの「真夏のフラメンコライブ」はじめ、たくさんの方の「晴れの日」を応援しようと島で奮闘されている「はれのひ」Mさんのブログに素敵な言葉があったので抜粋させて頂きます。(こちらもぜひ読んでくださいませ。写真もステキ。http://harenohi.amamin.jp/e665804.html) 
「ジプシーたちが集まったらはじまるフラメンコと、島ンチュがゆらったらはじまる島唄。
クラシックのようなちゃんとした楽譜がないフラメンコとこれまたちゃんとした譜面のない島唄。ぜったい重なる、と思ったら...。本当に重なっちゃいました」
音楽の力、ヒトの力、想いの力。
重なろう、つながろうとすれば何でもできるよな気がする。そんな勇気をもらった晩夏の出会い。

3つの壁の乗り越え方

【フラメンコに行き詰まりを感じている方へ】

フラメンコ(カンテ/踊り/ギター/他)が難しい...
先行きが見えない...
壁を感じている...